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今年も国内にとどまらず世界の舞台で活躍できる期待の新鋭が入学した。本紙記者が注目する4競技部6選手にスポットを当てて紹介する。これからの「日大スポーツ」を背負う選手たちをぜひ応援してほしい。
 

端艇 岡本 風哉 必要とされる存在に

 岡本の地元福井県はボート競技が盛んだが、中学時代はバスケットボール部に所属。しかし、部員減で廃部となり担任からボート部を勧められた。

 高校はスカウトされて美方高(福井県)へ進学。ボート競技に一層力を入れ始めた。
 高校時代は2022年のアジアジュニア選手権で優勝。国民体育大会でも2度の優勝を飾るなど輝かしい成績を残してきた。一方で、日本代表選手を選ぶSBS選手権では5位で選考に落ちてしまう苦い経験も味わった。

 同学年の選手が選ばれる中、選ばれなかった悔しさは練習に対する考えを変える大きなきっかけに。漠然と練習をすることを止め、毎回目標を立ててノートに弱点と強みを書き出した。技術面の弱点は一つずつ克服していった。

 一方、岡本の強みは「センス」だ。オールで水をつかむ感覚や仲間との連携、状況判断などの非言語情報をいち早く直感的に察知する。これはチーム競技のボートでは勝敗を分ける大きなアドバンテージになる。

 本学に入学したのは競艇選手になる夢をサポートしてくれるから。高校でボート競技を引退しようと考えていたが、本学から声がかかりボートを続けながら、夢を追いかけることにした。

 「大会での優勝はもちろん、チームに必要とされる存在になりたい」と目標を語る岡本。チームを優勝に導くためにも、日々の生活面から信頼を置いてもらえる選手を目指していく。
 
 おかもと かざや 2005年5月18日生まれ。福井・美方高出身。文理学部。168㌢。
 

端艇  成瀬 瑶太朗 全種目で優勝したい

 成瀬は小学校6年の時に国際大会で活躍できる選手を養成する、ジュニアアスリート育成プロジェクトに参加。その中でさまざまな競技を経験したが、勧められたのは未経験のボートだった。

 初めは関心がなかったが、後に入学する加茂高校(岐阜県)ボート部を見学。4人乗りのボートに乗せてもらうと、水面を滑る感覚やスピード感に心を奪われ、ボートに対するイメージが大きく変わり競技を始めるきっかけになった。自宅からは1時間半以上かかる距離だったので、近隣にアパートを借り通学をした。

 高校1年の8月に行われた県の国民体育大会選考会に補欠としてメンバー入り。競技を始めて4カ月、種目のシングルスカルに至ってはわずか1週間前に始めたばかりだった。

 それから毎日20㌔を漕ぐなどハードな練習を重ねていった。次第に身体も慣れ楽しく思えるようになり、めきめきと成長。高校2年の4月にはSBS選手権で2位、全国高校選抜大会では優勝するなど好成績をあげていった。

 本学端艇部は全日本大学選手権で男子総合3連覇を果たすなど、高い実力と技術を持つ。本学で活躍する先輩たちの雄姿を間近で見ることで、多くのことを学び、より高みを目指すことができると考え入学を決意した。

 「部のレベルを上げられる存在になりたい」と意気込む成瀬。U23の日本代表入りを目標に部全体の力の底上げに貢献できればと考えている。そして最終的には「7種目全てで優勝できる最強のチームにしたい」と将来の夢を語った。

 なるせ ようたろう 2006年3月9日生まれ。岐阜・加茂高出身。スポーツ科学部。192㌢。

水泳 辻森 魁人「二刀流」で五輪狙う

 辻森は海や川、湖といった自然の水の中で行われる長距離水泳競技のオープンウォータースイミング(OWS)と競泳の2種目で戦っている。

 昨年行われた世界水泳のOWS5㌔で日本代表に選出、競泳ではインターハイの400㍍自由形で3位に入った。

 本学へ進学した理由は、OWSと競泳両種目の実力を伸ばせるためだ。長水路と短水路のどちらも練習できるほか、OWSの練習に適した流水プールもあり、環境が整っていることに魅力を感じた。

 OWSを始めたのは高校に入学してから。高校時代の顧問の先生から、代表の座を狙いやすいと勧められた。辻森は始めてすぐに頭角を現し、高校2、3年生の時に日本選手権5㌔で2年連続の準優勝に輝いた。

 競泳でも結果を残してきた。昨年のインターハイでは400㍍自由形で3位のほか、1500㍍自由形で2位に。

 本学入学後はインカレの400㍍と1500㍍の両種目で優勝を目指し、本学の総合優勝に貢献したいと目標を立てる。競泳にも引き続き力を入れていく。

 今年本学に入学した同期の大木には、昨年のインターハイ400㍍自由形で優勝の座を奪われた。しかし、インカレでは「レースで自分が絶対1番になって、チームを共に盛り上げていきたい」と闘志を燃やしている。

 大学4年間の最大の目標は、OWSと競泳2種目で、4年後にあるロサンゼルス五輪に出場すること。本学では「二刀流」を極めたいと意気込みを見せる。

 つじもり かいと 2006年2月26日生まれ。兵庫・須磨学園高出身。スポーツ科学部。171㌢。

 
水泳 大木 優瑠 競技の幅広げて挑戦

「チームメートから刺激を受けたい」―。そう語ったのは昨年、インターハイとJOCジュニアオリンピックカップの400㍍自由形で優勝し、全国2冠を勝ち取った大木。

 競技を本格的に始めようと決意したのは小学3年の全国大会に出場した時。そこで大木は躍動する選手を間近で見て、自分も彼らのように活躍したいと憧れを強く持った。

 高校は強豪校の飛龍高(静岡県)に入学。がむしゃらに泳いだ。しかし、高校2年の時に夏バテで体重が落ちたことにより伸び悩んだ。そこで、大木は食事や睡眠に配慮して体重管理を徹底。高校3年になると、インターハイなどで次々と成績を残せるようになった。

 昨年のインターハイでは400㍍自由形で同期の辻森に勝利している。大学ではライバルとして互いに刺激を与えながら常に勝ち続けたいと対抗心を燃やす。

 チームを盛り上げてレースを楽しみたいため、高校の頃から大木はインカレの優勝を目標に据えてきた。大木が得意とするのは400㍍や1500㍍などの中長距離。しかし、競技の幅を広げるため800㍍フリーリレーにも挑戦してみたいと意気込む。

 大学では、今までとは一味違った大木が見られるかもしれない。今後の勇姿に注目だ。

 おおき うりゅう 2005年6月28日生まれ。静岡・飛龍高出身。スポーツ科学部。171㌢。
 

弓道 林里穂 楽しく引くのが強み

 林は高校受験の時期に「ツルネ―風舞高校弓道部―」という高校の弓道部を題材にしたアニメを動画配信サービスで見た。登場人物たちが弓道を通して互いに切磋琢磨しあう姿に影響を受け、高校に入学したら弓道部に入ることを決意した。

 高校入学後の1年間は的中数など考えず楽しく弓を引いていた。2年生へ進級する春休みに部のコーチから細かな射形の改善をしてもらい急激に的中率が上昇。

 その後もコーチの厳しい指導で「会」(引いた弓を保つ時間)をもてずに自分の意思に反してすぐに矢を離してしまう早気や的中率が著しく落ちるなどのスランプは起きず、安定した的中率を維持して3年生へ。

 高校3年のインターハイの前に全国高校選抜大会を優勝し、2冠がかかっていた大会前日の夜。「プレッシャーがあったが同期や後輩に不安を吐き出すことができた」と、当日は不安なく挑めたという。

 迎えたインターハイ。「どんな状況でも楽しく弓を引けることが強み」と話す林は試合中に自分の前の二人が連続して的を外す中で、持ち前の強みを発揮し見事個人優勝を果たした。

 本学弓道部への入部を決意したのは高校2年の3月。他大からも声がかかっていたが、本学を訪れた際に部の雰囲気が良く、ここなら弓を楽しく引くことができると感じたからだ。

 高校時代の心残りは、団体優勝を成し遂げられなかったこと。「本学で団体日本一を取りたい」と決意を新たにしている。

 はやし りお 2005年9月17日生まれ。愛知みずほ大瑞穂高出身。文理学部。166㌢。
 

バレー 井野麻彩 攻守両面で飛躍する

 バレーボール部に入部した井野は、世界U19女子選手権の日本代表に選出された経験を持つ期待の新人。

 U19時代では、チャレンジ精神の大切さを知ったため、失敗を恐れないことを意識するようになった。そのため技術面では、プレッシャーがかかった場面でも攻めるサーブを極めた。私生活の面でも、日々の食生活や睡眠などを見直すようになった。

 昨春の高校バレー(全日本高校選手権)予選。「U19日本代表で学んだことを全て出し切る」と強気で臨んだ。しかし、本戦出場に進むことなく予選敗退。それでも、「全力を尽くしたので後悔はない」と振り返った。

 井野の強みはバックアタック。中学と高校共にポイントゲッターとして活躍したが、課題もある。
 本学に入学した今年の目標としては守備面の強化。そして、相手選手の高いブロックや上手な守備に対応するために、ブロックアウトやフェイント、リバウンドなどで攻撃に変化を持たせることだ。

攻守両面で要となれる選手を目指し、チームに貢献したいという。

 さらに卒業までの目標は、「全日本大学選手権で優勝し、勉強も手を抜くことなくやりきること」。部活も授業も一生懸命に取り組み、大学生活4年間でさらなる成長を見せてくれることだろう。
 
 いの まあや 2005年7月9日生まれ。大阪・履正社高出身。文理学部。175㌢。
 

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