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北口 圧巻の日本新 陸上木南道孝記念女子やり投げ日本人初の64㍍台

 陸上の木南道孝記念陸上競技大会が5月6日、大阪市のヤンマースタジアム長居で行われ、女子やり投げの北口榛花(スポーツ科4=北海道・旭川東高)が日本人女子として初めて64㍍を超える64㍍36の日本新記録で優勝した。海老原有希(スズキ浜松AC)が2015年にマークした従来の記録63㍍80を4年ぶりに更新した。(文=新田智史)

 北口は1回目に56㍍35、2回目に59㍍54と、着実に記録を伸ばし、4回目に63㍍58を出し、この時点で自己ベストを2㍍20更新した。
 そして、迎えた5回目。リズムに乗った助走から放たれた一投は、真っすぐな軌道のまま速度を増して日本記録を示す赤いラインを超えアジア歴代5位となる大記録が生まれた。北口はこれにより、9月の世界選手権(ドーハ)だけでなく、来年の東京五輪の参加標準記録を突破した。
〇…64㍍36。数字が表示されると、北口は跳び上がって喜びを爆発させた。(・・・続きは本紙5月号へ)

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女子やり投げの北口榛花の4投目。5投目に64㍍36の日本新記録をマークして優勝した=ヤンマースタジアム長居(写真提供=共同通信社)
 

陸上のアジア選手権が4月21日から24日までカタールのドーハで行われ、男子走り幅跳びの橋岡優輝(スポーツ科3=東京・八王子高)が中国人選手とのし烈な優勝争いを制し、日本歴代2位となる8㍍22で金メダルに輝いた。同棒高跳びの江島雅紀(同=神奈川・荏田高)は5㍍51で6位に入賞した。
 橋岡は予選を7㍍81の全体2位で決勝に進出。翌日の決勝は風が前日より弱く、時々向かい風も吹く悪条件だったが、橋岡は1回目の試技で7㍍97を跳び、トップに立った。これは直後に黄常洲(中国)に抜かれたが、3回目の試技で0・4㍍の追い風の中、自己ベストまで1㌢に迫る8㍍08を飛び、再びトップに立った。
 この後、昨年のアジア大会銀メダリスト張耀広(中国)の8㍍13の大ジャンプで再逆転されたが、橋岡は最後の跳躍で自己記録を一挙に13㌢更新するビッグジャンプを披露。その後、張のファウルで優勝が確定した。
 今季の世界最高となるこの記録は9月の世界陸上の参加標準記録(8㍍17)を上回り、東京五輪の参加標準記録にも届いた。ただ、五輪については5月1日以降の記録が対象となるため、今回は記録突破とはならなかった。
 橋岡は「この時点で標準記録を跳べたことがうれしい。80点ぐらい」と淡々とした口ぶりの中にも充実感を漂わせた。
 快進撃を支えたのは、昨年来、尻周りを鍛え上げてつけた筋肉。使える筋肉が増えると助走が安定し、強く踏み切れるようになったという。
 橋岡は帰国後、「今シーズン中には(8㍍)40は行く」と語り、日本記録(8㍍25)の一挙更新を宣言した。これまでも有言実行で記録を伸ばし続けてきた男が、いよいよ五輪本番へ向けた異次元の戦いに突入する。
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日本歴代2位の8㍍22で優勝した橋岡優輝=ドーハ(写真提供=共同通信社)

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