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陸上 日本選手権 ハンマー投げ福田初Ⅴ 本学勢8人が表彰台 北口、橋岡五輪代表入り

東京五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権が6月24日から27日まで大阪市のヤンマースタジアム長居で行われ、本学勢は女子やり投げの北口榛花(2020年スポーツ科卒=日本航空)、男子走り幅跳びの橋岡優輝(21年同卒=富士通)、同ハンマー投げの福田翔大(同3=大阪桐蔭高)、同砲丸投げの武田歴次(18年文理卒=栃木県スポーツ協会)が優勝した。
北口は最終投てきで61㍍49を記録し、2年ぶり2度目の優勝。今大会での代表内定第1号となり、最優秀選手賞にも選ばれた。
橋岡は最終試技で大会新となる8㍍36の大ジャンプを披露。2年ぶり4度目の頂点に立ち、初の五輪代表切符を得た。
福田は3回目の投てきで日本歴代7位、学生歴代3位となる71㍍37を記録。自己ベストを1㍍76更新するビッグスローで初優勝を飾った。
武田は4回目の投てきで17㍍58をマークし4位につけると、最終投てきで日本歴代3位タイの18㍍64をマークし逆転優勝を果たした。
このほか、男子棒高跳びの江島雅紀(21年スポーツ科卒=富士通)と同ハンマー投げの柏村亮太(14年文理卒=ヤマダ)が2位。同800㍍の川元奨(15年同卒=スズキ浜松AC)、同やり投げの小椋健司(18年同卒=栃木県スポーツ協会)が3位に入った。

70㍍の大台突破
〇…重さ7・26㌔のハンマーが長大な放物線を描き、70㍍の大台を捉えた。「やっと超えた」。モニターに数字が表示されると、福田は両拳を突き上げ今季一番の喜びを爆発させた。
大阪府箕面市出身。高校からハンマー投げを始め、3年時のU20日本選手権では当時の高校歴代3位となる66㍍66で初優勝。186㌢、92㌔の恵まれた体格から「大器」の呼び声も高くなった。それから約3年。早くも日本を代表するハンマースロワーとしての頭角を現した。
本学入学後は元日本記録(75㍍96)保持者で「アジアの鉄人」と呼ばれた室伏重信コーチ(1968年経済卒)の下で技術を磨いた。昨年9月の日本学生対校では69㍍61をマークし初優勝。翌月の日本選手権でも初出場ながら69㍍30で3位に食い込み、国内トップレベルの実力を証明した。
今季の記録は伸び悩んだ。昨年の冬季練習ではウエートトレーニングを中心に据え、ジャンプ力を鍛えて投球時の出力と瞬発力に磨きをかけた。
調整は順調と思われたが、5月の静岡国際でまさかのトップ8落ち。その後の関東学生対校で68㍍84と42年ぶりに大会記録を更新し2連覇を果たしたが、目標の71㍍には届かなかった。「フォームを気にしすぎて勢いが足りなかった」と振り返った。
それから約5週間。ドリル練習で課題の回転軸の傾きを修正。同時に高い出力での投げ込みで加速の際のスピード不足を克服し、今大会に臨んだ。
1投目で67㍍96をマークし4位。2投目はファウルだったが「球が良く動いた」と調子の良さを確信した。
全体5位で迎えた3投目。「絶対に71㍍を投げる」。肩の力を抜き、70㍍ラインを見つめた。スイングを始めると直径2・135㍍のサークル内でぐんぐん加速し、雄叫びとともにハンマーを放った。
71㍍37のビッグスローの後も「73㍍まで記録を伸ばす」と残る3回で攻めの姿勢を貫いた。
今回の記録は、男子ハンマー投げの「レジェンド」室伏広治氏が中京大3年時にマークした大会優勝記録(69㍍72)を上回る。それでも自己評価は50点。「73㍍ないと3年後のパリ五輪で戦えない」と厳しい表情に戻った。
次戦は3カ月後。連覇がかかる日本学生対校だ。地元大阪で70㍍スロワーとしての確かな手応えをつかんだ20歳。96年に室伏広治氏が出した学生記録73㍍82超えを見据える。

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