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レスリング 全日本選抜選手権 石黒隼兄弟でV 10月には世界選手権へ

レスリングの全日本選抜選手権が5月27日から30日まで東京都世田谷区の駒沢体育館で開催され、本学勢は男子フリースタイル86㌔級の石黒隼士(スポーツ科4=埼玉・花咲徳栄高)、同97㌔級の石黒峻士(2020年同卒=新日本プロレス)、女子72㌔級の古市雅子(19年文理卒=自衛隊体育学校)が優勝を果たした。石黒隼、石黒峻はいずれも初優勝で兄弟同時Vとなった。16年に69㌔級を制している古市は、72㌔級で初優勝となった。今大会の優勝により、3人は10月にノルウェーで行われる世界選手権出場を決めた。

石黒隼は準々決勝を9―3の判定で通過し、準決勝はテクニカルフォールで制した。2018年の全日本大学選手権王者の松雪泰成(レスターホールディングス)との決勝では、第2ピリオド開始直後に石黒隼が片足タックルを決めて3点を獲得。さらに相手のタックルをとらえてそのまま投げ技を決め4点を追加、7―1で勝利した。
石黒峻は初戦の準決勝を4―1で順調に勝ち上がり、決勝は伊藤飛未来(日体大3)と対戦。積極的な攻めでポイントを確実に重ねる一方、相手からのタックルを巧みに封じて、7―0で制した。
古市は準決勝から出場。第1ピリオドは1ポイントリードで終えたが、第2ピリオドで連続タックルを決め8―0で圧勝。決勝では新倉すみれ(神奈川大1)に開始1分38秒でフォール勝ちし、4―0で勝利した。
女子55㌔級の今井佑海(スポーツ科3=京都・海洋高)は準々決勝を4―1、準決勝を8―0で制し決勝に進出。昨年の全日本選手権王者、桜井つぐみ(育英大2)と対戦した。序盤から粘り強く組み合い2点を取ったが、その後は技を決め切れず2―4で敗れ、準優勝。

世界に通用する強さを

○…「思ったようには動けなかったが、短期間の調整で結果を出せてうれしい」と石黒隼は振り返った。4月にカザフスタンで開催されたアジア選手権から帰国後、コロナ禍に伴う2週間の隔離生活で体重が10㌔増えた。普段は1か月かけて減量するところを隔離明けの1週間で無理やり落としたため、足がしびれたりつったりして万全な状態ではなかった。
大会では準決勝でコーチに棄権を申し出たが、「やれるところまでやってみろ」と言われた。これで気持ちが吹っ切れ「余計なことは考えずに臨めた」と振り返る。準決勝を勝ち上がった後、決勝までの約2時間で気持ちを切り替えた。
この大会での初優勝を飾り、10月にノルウェーで行われる世界選手権出場を決めた石黒隼だが「まだ通過点」だと話す。
カザフスタンでのアジア選手権は5位に終わり、東京五輪出場の夢は果たせなかった。目下の目標は2024年のパリ五輪出場。五輪選考も兼ねる2年後の世界選手権優勝を目指し練習に取り組んでいる。「今は、試合の後半になるとばてて攻め続けられない。後半にも力強いタックルができるよう下半身の筋力強化に励みたい」と話した。

55㌔級頂点手応え

〇…長年53㌔級を主戦場としてきた今井は昨年12月の全日本選手権から55㌔級に階級を上げた。今回も優勝には手が届かなかったが、このクラスで戦えるという手応えは手にした。
昨年のコロナ禍でレスリング部は活動自粛せざるを得なくなり、今井も4月から約5カ月間出身地の京都府宮津市に帰省した。その期間は母校の高校の練習に参加していたが、十分な練習が積めない中で体重が増えた。もともと55㌔近い体重があり、53㌔級のときは「少し減量がしんどかった」。1日に複数試合をこなすとばてることもあり、9月に帰京後、思い切って階級を上げた。
今大会は、試合の1週間前の練習から体が軽く感じられ、減量に苦しむことはなかった。本番では果敢に攻めるプレースタイル全開でポイントを重ね、準々決勝は4―1、準決勝は8―0で決勝まで勝ち上がった。
決勝でもばてることなく足を動かしタックルを繰り返したが、試合巧者の相手にうまくかわされ2―4で敗れた。「攻めの姿勢を続けられたのはよかったが、なんとしても勝ちたかった」と振り返った。
55㌔級での初戴冠は8月の全日本学生選手権までお預けとなった。その先には、12月の全日本選手権でのリベンジがある。

(文=宮谷千咲)

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