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スポーツ

本学勢 いざ五輪選考会へ 自由形の女王だ 小堀3冠

競泳のジャパンオープン2020が2月4日から7日にかけて東京都江東区のアクアティクスセンターで行われ、小堀倭加(スポーツ科2=神奈川・湘南工大高)が女子400㍍、800㍍、1500㍍自由形で優勝、本多灯(ともる)(同1=藤沢高)が男子200㍍バタフライで優勝した。小堀は800㍍自由形、本多は200㍍バタフライで東京五輪派遣標準記録を突破、五輪代表獲得に弾みをつけた。(文=南哲哉、皆木真路)

小堀は400㍍自由形予選を5位で通過し決勝に進出。決勝では200㍍を2位で折り返し、昨年12月の日本選手権で先着を許した望月絹子(神奈川大3)に250㍍までピタリとつけると得意の後半で抜き去り、4分7秒24の学生新記録でゴールした。五輪派遣標準記録にあと0・14秒の好記録だった。
2日目は800㍍自由形の予選と200㍍自由形。200㍍予選は7位通過だったが、2位から6位までの5人が0・5秒以内にひしめく接戦となった決勝では1分59秒45で2位に入った。
大会3日目の6日は、予選を1位通過した800㍍自由形決勝に出場。前半400㍍までは望月と難波実夢(奈良・天理高3)と並んで2位につけた。450㍍あたりからペースを上げてトップに立つとその後はぐんぐん差を広げ、2位を5秒以上離す8分27秒08で制した。
最終日の1500㍍自由形決勝は、前半こそ2位につけてトップを追う展開だったが、400㍍で先頭に浮上。以後は一人旅となり、16分16秒27でゴールした。
男子200㍍バタフライの本多灯は予選を2位で通過。決勝は前半の100㍍を5位で通過すると、後半150㍍でトップの幌村尚(早大4)を抜き去り、1分55秒32で優勝。400㍍個人メドレー決勝では最後の自由形で力尽き4位だった。
女子200㍍バタフライの長谷川涼香(スポーツ科3=東京・淑徳巣鴨高)は3位で予選を突破。決勝は前半100㍍を1分0秒25の好タイムで折り返したが、牧野紘子(早大3)に最後のターン後に抜かれ2分8秒80の2位。100㍍バタフライは予選を2位通過、決勝は58秒68で2位だった。
このほかの本学勢は、男子1500㍍自由形で吉田惇哉(スポーツ科4=豊山高)が2位、尾崎健太(同3=東京・立正大高)が3位、女子50㍍バタフライの山本茉由佳(同3=東京・武蔵野高)は自己ベストを更新して2位に入った。
小堀、短水路日本新
小堀は14日に横浜市で開催された全国JOCジュニアオリンピックカップ春季大会神奈川県予選会(短水路)の1500㍍自由形で15分44秒84を記録し、国内の水泳記録としては最も古い短水路日本記録を18年ぶりに更新した。

日本新記録へ手応え

〇…400、800、1500㍍自由形の3冠を達成した小堀。400㍍では学生新記録樹立という華まで添えた。「まさか(学生新が)出るとは」と驚いては見せたが、結果を裏打ちするだけの練習はしっかりと積んでいた。
「スピードを強化して臨んだ」という昨年12月の日本選手権は、結果に結びつかなかった。その反省を踏まえ、同選手権以降は持久力を中心に強化した。1月の2週目から約3週間は、長野県東御市で「準高地合宿」を敢行。それが今回の「結果につながった」。
優勝した3種目の決勝は、いずれも後半から徐々にペースを上げて後続を引き離す完勝だった。強化した持久力がものをいった展開に、「いつもは終盤で競り負けることが多かった。久しぶりに気持ちよく泳げた」とコメントも滑らかだった。
4月にはいよいよ五輪代表選考会を兼ねた日本選手権が開催される。「400、800㍍自由形で代表権を獲得したい。世界で戦える選手になることを目標に、日本記録を視野に頑張りたい」と意気込みを語った。
スピードや持久力の一層の強化は当然だが、キャッチやターン前後の技術面の向上も課題となる。さらなる記録更新に向け、伸びしろ十分の逸材がラストスパートをかける。

200バタ本多 派遣標準突破 筋力強化で進化の泳ぎ

○…昨年12月の日本選手権とは一味違うレースを見せた。
日本選手権には、ハンガリーのブダペストで行われた国際水泳リーグから帰国して2週間ほどしか間隔がなく、練習を十分に積めない状況で臨んだ。優勝はしたものの、タイムは1分56秒36。自己ベストから約1秒も遅かった。
選手権が終わってからウエートトレーニングを取り入れた。バタフライは競泳4泳法の中で体力の消耗が最も激しい。「筋肉はあるがうまく使えていない」というトレーナーの言葉を受け、持っている筋力を泳ぎに最大限生かせるよう全身を鍛えている。
今大会はトレーニングの効果を実感しながら挑んだ。「徐々に全身の筋肉を使って泳げるようになってきた。水をかいたときの引っかかりがよくなった」と話す。
自己ベストまで0秒01の好タイムで制したレース後、満面の〝本多スマイル〟を見せた。その一方で、「勝てたことはよかったが、本当は54秒台を出したかった」と満足せず、さらなる高みを見据えた。
4月の日本選手権まで、3月中に2回の合宿を敢行する。ウエートトレーニングも継続して行う予定だ。4月は、ひと回りもふた回りも大きくなった本多の姿が見られるかもしれない。

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