学術ニュース  2018年12月25日 15:25

■新たなゲーム文化を展望 eスポーツでシンポ

 「一般社団法人コラボ産学官」が主催し本学が共催するシンポジウム「e―sportsは日本を変える!?」が11月26日、理工学部駿河台キャンパス1号館のCSTホールで開催され、話題のeスポーツの国内での将来展望を探った。

 eスポーツは、ことしのアジア競技大会で公式競技として開催されるなど、国外では次々に大きな大会が開催され、大金を手にするプロゲーマーが続々と誕生している。しかし、日本国内での普及は世界から大きく遅れをとっているという状況だ。今回のシンポジウムは、今後、国内でeスポーツをいかに発展させるかという観点から開催された。
 教育などに用いられるシリアスゲームの第一人者である生産工学部の古市昌一教授(教育工学)が司会を務め、まず、本学教授や大手ゲーム会社の関係者ら4人のパネリストが意見を発表。それに対し、コメンテーターら3人を含めた8人で討議が行われた。
 冒頭、国立病院機構八雲病院の作業療法士田中栄一さんが、同病院では自由に体を動かせないなど重い障害を持った患者が熱心にゲームをしていることを紹介。そうした患者が一般の人と同じようにゲームを楽しめるよう、わずかな力で操作できるコントローラーなどを独自に製作しているという。「一般のスポーツと違いeスポーツなら競技を行うのにわざわざ外に出る必要もない。障害を持った人も一般人と競えるようになるのでは」と提言した。
 続いて登壇した山下航平さんは合同会社DMMGAMES企画営業本部で、若者に人気のバトルゲーム「PUPG」の公式大会の運営を行っている。しかし、大中規模の会場で行う大会ではチケットやグッズ販売だけでは黒字にならない現状を報告。今後は、e―sports連盟のプロライセンスを得た「プロゲーマー」たちがより分かりやすいパフォーマンスを行えるよう指導するなど、選手らのタレント性やスター性を育てることで大会を黒字に持っていきたいと語った。
 この後の、質疑応答のコーナーでは、参観者が「海外のeスポーツの大会では賞金総額が億を超えることもよくある。日本の大会の賞金が少ないことが普及を阻んでいるのではないか」と質問。山下さんは「それも大きな問題。今後スポーツくじの『toto』のようなものを導入するなどして、賞金額を増やす必要がある」と述べた。

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障害者のeスポーツ進出の可能性を語る田中さん(右)
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