学術ニュース  2018年12月25日 15:10

■文理資料館 クビナガリュウ関東初お目見え 「化石教室」も好評 幅広い年代の参加者集う

 文理学部資料館で開催中の「クビナガリュウとアンモナイトの化石展―白亜の大地に広がる北海道中川町から―」が好評だ。展示の目玉は、関東地区で初お目見えとなった白亜紀(約1億4600万年~6600万年前)の海棲(せい)恐竜クビナガリュウの全身復元骨格。

 資料館で最も広い空間に展示された骨格は全長11㍍と国内最大。ほかに多彩なアンモナイトの化石や古代ザメの歯、魚の化石など計約100点が展示されている。
 先月19日の開始から約2週間で、この種の展示としては異例の約1000人が見学に訪れたという。来館者らは、巨大な骨格を見上げて悠久の古代に思いをはせている。

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国内最大のクビナガリュウがお出迎え(文理学部資料館展示室で)

専門家の話に耳傾ける

 先月23日には記念シンポジウムと化石教室が開かれ、大勢の子どもたちが参加した。同展は来年1月19日まで開催される。
 中川町は白亜紀の地層から数多くの良質な化石が産出することで知られる。文理学部は同町、世田谷区、下高井戸商店街と共に「中川町交流情報発信拠点施設運営協議会」を設け、商店街でイベントを開くなど同町の魅力発信に寄与する形で交流を続けてきた。こうした縁から今回の化石展が実現した。
 全身骨格は1991年に同町で発見された約300点に上るクビナガリュウの頭骨や頚椎骨、肩甲骨、四肢骨などを元に、欠けた部分を補い全体を復元したものだ。
 アンモナイトは白亜紀の終わりごろ(約8300万年前)のものが多く、大きさは直径約10㌢~90㌢と多様。中でも「虹色アンモナイト」は必見だ。アンモナイトの殻の表面は真珠と同じ成分で覆われているが、変性したり溶けたりして残らないことが多い。虹色アンモナイトは、この真珠層がそのまま化石化し美しい表面を残している。
 東アジアで初めて発見されたナカガワニシンの化石は、頭部から腹部までが立体的に保存され、うろこや胸びれまでもが確認できる極めて貴重なものだ。
 23日午前に同学部図書館棟オーバルホールで開催されたシンポジウム「恐竜時代の北海道」には、祖父と共に訪れたという化石ファンの中学生など約110人が参加。古生物学研究者で中川エコミュージアムセンター副センター長を務める疋田吉識氏やクビナガリュウ研究の第一人者である東京学芸大の佐藤たまき准教授ら第一線の研究者らの話に耳を傾けた。
 また、同日午後の「化石教室」には親子連れなど40組が参加。ノジュールと呼ばれる化石を含む石塊をハンマーとタガネなどで根気よく切削し、虹色アンモナイトなどの化石を削り出す作業を約90分間にわたって体験した。(松岡拓也)

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真剣なまなざしで化石の削り出しに挑戦する参加者(23日、同学部実験教室で)
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