学術ニュース  2018年06月06日 18:23

■工 イノシシ被害軽減へ 無人機での夜間調査で成果

 福島県葛尾村で小型無人機「ドローン」を活用し、イノシシの生態調査に取り組んでいる工学部のプロジェクトチームが、赤外線カメラを搭載した夜間飛行でイノシシの群れの撮影に成功、3月19日に同村で開いた報告会で映像などを公開した。今後、生息域を地図にまとめ地元猟友会などに提供する。効率的な駆除につなげ、東電福島第1原発事故後の営農再開の一助にしたい考えだ。

 調査しているのは出村克宣・工学部長をプロジェクトリーダーとする研究班。昨年9月に同村と結んだ村の復興にドローンを活用するとの協定に基づき、工学部と協力関係にあるドローン事業者のアルサ(同県郡山市)と昨年11月から村内で撮影を続けてきた。
 山間の村では人手による生態調査には限界があるが、ドローンを活用することで短時間に広範囲のデータを取得することが可能だ。警戒心の強いイノシシに気づかれにくい利点もあり、夜間に調査することで活発に活動する群れの様子をとらえられるという。
 報告会では、アルサ社の担当者が村民からの目撃情報を基に数回飛行した結果、村北西部の1・8㌶の区域に10~20頭が生息している可能性が報告された。親子とみられる10頭が深夜に山間部を歩く姿を収めた赤外線カメラの映像も紹介された。
 現在は、地元猟友会の協力のもとで、駆除に必要なデータを集め、地図に落とし込む作業を行っている。研究班は、効率的な駆除につなげ、村内で報告されている農作物被害の軽減、営農再開に役立てたいとしている。
 【本紙3面に特集】

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    夜間飛行で撮影したイノシシの群れ(白点がイノシシ)=4月19日午後10時ごろ(アルサ社提供)

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