学術ニュース  2017年06月23日 20:22

■生物資源科 ニンニクやはり健康に良い がん抑制物質を特定

 ニンニクなどネギ属植物特有の香気成分が、抗がん作用を有することを生物資源科学部の関泰一郎教授(栄養生理化学)らの研究グループが突き止めた。

 ニンニクの摂取が、がんの罹患(りかん)率を低減させるなど「健康に良い」ことは従来の疫学(えきがく)調査でも報告されていたが、その作用物質、作用メカニズムまで明らかにしたのは関教授らが初めて。一連の研究成果に対してこのほど、2017年度の日本栄養・食糧学会・学会賞が授与された。
 関教授らはニンニクやタマネギの香気成分であるスルフィドに注目。抗がん作用だけでなく抗肥満作用、抗血栓作用などの生活習慣病に対する効果とその作用メカニズムについても追究し、スルフィドの中でも硫黄原子を三つ有するジアリルトリスルフィドと呼ばれる物質が最も強力な作用を示すことを明らかにした。
 関教授らはまた、動脈硬化を促進して血栓症を誘発しやすい肥満、糖尿病などいわゆるメタボ状態において、血管内に形成された血栓が自然に分解される仕組みの解明についても独創的な研究を展開して成果を挙げた。
 さらに、動脈硬化によって引き起こされる脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病をシナモン、ニンニク、玄米などに含まれる成分が予防・改善する可能性も明らかにし、食品の機能をがん予防だけでなく生活習慣病予防に応用する道を開いた。
 関教授は「受賞は、栄養生理化学研究室のスタッフをはじめ大学院生、学部生が一丸となって行った研究の成果が高く評価されたもので、生活習慣病の基本的なメカニズムの解明にも貢献することができた。これらの基礎研究を国民の健康増進に役立てたい」と話している。


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               表彰式に臨む関教授

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