学術ニュース  2017年02月03日 21:57

■生物資源科 ネコの関節炎ヒトと違う 杉谷教授が解明 英誌に掲載

 ネコも年をとると関節炎にかかりやすく、痛みに耐えて、じっとしていることが多い―。

 生物資源科学部の杉谷博士教授(獣医生化学)らの研究チームがこのほど、ネコの関節炎が人間とは異なるメカニズムで発症することを解明した。研究成果は英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」(電子版)に掲載された。
 杉谷教授の研究チームの獣医師が2015年に1~21歳のネコ75匹の関節を調べたところ、全体の約6割に関節炎が見られ、特に高齢になるほど罹患(りかん)率が高くなることが分かった。
 人間の関節炎は、炎症部の細胞が刺激されると細胞内の三つの酵素が別々に働き、炎症の原因をつくることが分かっている。ネコの関節炎も同じメカニズムで発症すると考えられていたが、杉谷教授らがネコの関節を包む膜(滑膜)の細胞を培養して分析した結果、三つの酵素のうち二つが連動して炎症を引き起こす独特な仕組みであることが分かった。
 高齢のネコがじっとしているのは関節炎の痛みが原因の一つと考えられるが、現在は治療法がない。今回の発症メカニズム解明が、治療薬開発に寄与することが期待されている。
 杉谷教授は「人間の治療法を応用できないことが分かった。ネコに副作用の少ない治療薬の開発に尽力したい」と話した。

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