学術ニュース  2015年08月17日 15:12

■生物資源科 『ウナギ保全』へ始動 国際シンポに出前授業も

 生物資源科学部はこのほど、芸術、理工など本学の8学部と連携し、ウナギの保全プログラム「うなぎプラネット」(代表=塚本勝巳・同学部教授)を立ち上げた。

 これはウナギとそれを取り巻く環境を守り、人とウナギが地球で末永く共存するためのプロジェクト。この「うなぎプラネット」を母体として外部団体とも協力し、12月19日までの間、同学部博物館で特別企画展「うなぎプラネット」が開催されている。
 塚本教授らはこれに先立ち、若い世代にもウナギとその文化の大切さを伝えようと、全国各地の小中高校に出向いて、ウナギの生態や自然環境の保全に関しての出前授業を行う「うなぎキャラバン」を続けている。
 6月28日に東京都千代田区の日本大学会館で行われた国際シンポジウム「Eel Planet」では韓国、中国、フランスなど7カ国のウナギ研究者らが各国のウナギ資源と保全の取り組みについて発表を行った。
 ウナギの個体数は年々減少しており、中には絶滅危惧種に指定された種類もある。講演の中で、ウナギ資源減少の主因として乱獲、河川環境の悪化、海洋環境の変化の三つが挙げられた。また、養殖に不可欠なシラスウナギは高値で取引されるため、密漁や不正取引が横行。ダム建設や水質汚染などにより川や湖のウナギのすみかとエサが減少していることも背景にあるという。全体を通じて、ウナギの有効な保全策を早急に講じる必要性を強く訴えた。塚本教授は「天然のウナギを保護することが大切。そのためにはたくさんの人々の協力が必要だ」と話した。
 7月1日から生物資源科学部博物館で行われている特別企画展では、ウナギの幼生である「レプトセファルス」を生きたまま展示している。生きている幼生の展示は全国でも数少ないという。芸術学部と実施したコラボ企画では、美術学科助手の内山翔二郎さんが手掛けた巨大なウナギの彫刻が博物館横に設置されている。また場内の大型スクリーン3台にはウナギ産卵場の海洋調査のビデオも上映されている。

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 国際シンポジウムで講演する塚本教授

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