総合ニュース  2015年05月25日 19:15

■学籍簿など学内文書もとに 終戦70年へ集計急ぐ

 日中戦争から第2次世界大戦にかけての時期に本学から出征した学徒に関する本格的な調査が広報部大学史編纂課によって進められている。大掛かりな調査は今回が初めてで、終戦70年を迎える夏に向け集計を急ぐ。

 同課は、以前から学外のさまざまな資料をもとに本学出身学徒の陸海軍への入隊調査を行い、成果を「大学史論集 黌誌(こうし)」で報告してきた。ただ、詳細な記録が残るのはほぼ海軍士官となった学徒に限られ、その他の学徒の実態は詳しく把握できていなかった。
 しかし終戦70年という節目を前に、昨年7月からは学内文書による出征学徒の本格的な調査を開始。日中戦争が始まった1937年から終戦の45年までの在学生について、学籍簿、授業料台帳に記載されている「入営」「応召」などの記録から集計を進め、ことし5月中旬までに法学部を除く7学部についての調査を終えた。
 最初に調査に取り掛かった文理学部については既に集計を終えており、再召集者を含めて法文学部文学科360人、予科106人、専門部(宗教科、社会科、文科)196人、高等師範部324人の計986人が出征していたことが判明している。
 経済学部についてはまだ集計が続いているが、総数は約1500人に上る見込みで、本学の中で最も多くの学徒が出征したとみられる。
 芸術学部では終戦翌年の火災で文書類のほとんどが焼失し、手掛かりとなる資料は専門部芸術科の名簿のコピー2冊だけだった。
 全学部を通じて、出征した時期が在学中か卒業後かが分からない学生も少なくない。同課は、学内の資料調査を終えた後も学外の資料をもとに、出征時期が不明の学生や戦没者の調査を行う考えだ。
 6月末までには残る法学部の調査を終え、7月中旬をめどに集計を終えたい意向だ。
 同課の高橋秀典さんは「今回の調査がきっかけとなって慰霊碑設置などの動きが出てくれば調べた意味がある」と話している。

 学徒出陣.jpg
      1943年に行われた学徒出陣式の様子(大学史編纂課提供)  

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