学術ニュース  2014年12月12日 14:24

■理工 塚本准教授が共同開発  磁気記憶研究の発展に光明 磁性体の波動を観測     

 理工学部の塚本新准教授(光磁気物性)がこのほどオランダ・ラドバウド大の橋本佑介博士、NHK放送技術研究所と共同でハードディスクなどに用いる磁気記憶媒体の極微小磁石の動きを超高速かつ高精度で撮影できる「超高速時間分解磁気光学イメージング装置」を開発した。

 磁気記憶媒体については各国が超高速・高密度化を目指す研究を進めている。この装置の開発は従来に比べ約4千倍の速度での同分野の実験を可能にし、今後の磁気記憶媒体の研究を飛躍的に発展させる可能性がある。
 装置は千兆分の1秒(フェムト秒)オーダーで照射可能なレーザー光2種類を使う。一つは磁気記憶媒体の極微小磁石の向きを操るためのもので、もう一方は磁性体で起きるスピン波と呼ばれる特殊な波動を観測するためのものだ。レンズで集光し高密度化された操作用レーザー光が磁性体に照射されると、規則正しく並んだ状態にある極微小磁石の向きを変える働きが出てくる。一部の磁石が動き始めると、次々とこの動きが他の磁石へ伝わる現象、つまりスピン波が起きる。この波動は、磁気記憶媒体に情報を書き込む速度を高速化する上で重要となる現象だ。
 観測用レーザー光は、こうした波動を観察するために使う。レーザー光を記憶媒体上の直径1㍉程度の範囲に照射し、装置に搭載した高感度CCDカメラで試料を透過してきたレーザー光を捉える仕組みだ。カメラは、直径1㍉程度の範囲を約140万画素の画像として撮影でき、千兆分の1秒ごとのコマに分割し映像として再構成できる解析能力がある。
 塚本准教授は、記憶媒体研究や超高速光磁気物理研究分野の知識を用いて適切な撮影条件などを示した。

機械.jpg
           超高速化された光学イメージング装置
 

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