学術ニュース  2014年06月23日 14:08

■理工 共同研究が電気学術振興賞 大貫准教授、中川教授、塚本准教授の三名が電気学会で

 理工学部電気工学科の大貫進一郎准教授(電磁界理論)と電子工学科の中川活二教授(電子デバイス・材料)、塚本新准教授(光磁気物性)の3人による、磁気記録の高速化と高密度化を目指した共同研究がこのほど、社団法人電気学会の電気学術振興賞(進歩賞)を受賞した。

 2008年にNプロジェクトの一環として始まったこの研究は、磁気記録の分野に新たな展望を開く成果として国内外の関連研究機関からも注目されている。
 研究タイトルは「マルチフィジクス解析に基づく超高速高密度磁気記録の設計開発」。ハードディスクなどの磁気記録装置は、現在磁気ヘッドにより磁界を動かして記録媒体内の極微小磁石の向きを変えることで書き込みを行うが、この方式による高速化は物理的限界に近づいているとされる。しかし、塚本准教授らは、円偏光レーザーと呼ばれる特殊なレーザー光を記録媒体に照射することで、現行の約10万倍の速度で書き込みができる「光直接記録方式」を開発した。
 ただ、この方式では記録密度が従来の千分の1程度に低下するという問題が生じた。中川教授らは、ナノ㍍(10億分の1㍍)サイズの金属を用いる光アンテナという装置でレーザー光の照射範囲を狭めることによって、現行の数倍の密度で記録する方式の開発を進めている。
 一方、大貫准教授はレーザー、アンテナ、記録媒体といった複数分野にまたがる物理現象をまとめて解析できるマルチフィジクス解析技術を開発。磁気記憶の高速化や高密度化の実現可能性をシミュレーション検証した。その結果、高速で高密度の磁気記録が可能なモデルを示すことに成功、今回の受賞につながった。
 塚本准教授の話 3人の力を結集した研究が評価されてうれしい。実用化には課題が多く、まだめどは立っていないが、早期の実現を目指して研究を進めたい。

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                  左から塚本准教授、大貫准教授、中川教授

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