学術ニュース  2013年12月14日 14:40

■工 次世代電動カーを出展 高齢者の安全確保を重視

 工学部機械工学科の西本哲也教授(自動車安全工学)が中心となって発足した福島県の産学官研究チームが開発した高齢者向け次世代電動カー「安全安心パーソナルモビリティ」が、11月下旬に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた自動車の祭典「東京モーターショー」に出展され、注目を浴びた。

 研究チームは2011年に「過疎地などで暮らす高齢者の手軽な交通手段」をコンセプトに開発に着手。まず、県内の高齢者約100人を対象に自動車の利用状況を調査し、週3、4日近所に出掛けるために軽乗用車等を利用している人が多いなどの実態を把握した。複数のデザイン案を基に電動カーの設計と試作に挑んだ。
 西本教授は車両コンセプトと研究開発の総責任者として、中小企業をけん引。シートに座ったり、立ったりする煩わしさを軽減する方法を追求したところ、もたれ掛かった姿勢のまま走行できるというデザインに行き着いた。
 高齢者向けということで安全確保には徹底的にこだわった。まず、運転部には見やすいタブレット端末を取り付け、歩道でも走れるように転倒警告機能や衝突回避・緊急通報機能を搭載した。例えば、車体が左右に15度以上、または上下に30度以上傾くと注意を喚起する「転倒警告」が表示され、50度以上傾くと自動的に電源が切れる。また、衛星利用測位システムで所在地を追跡できるようにしたほか、事前に登録した病院や家族に安危情報を緊急通報するシステムも搭載。さらに、前方の240度の範囲で0・5㍍以内の障害物を認識すると、ぶつかっていなくても「接触」と表示し、自動的に電源を切り、救急車を呼ぶための緊急通報を実行する機能も備えた。

 西本教授の話 自動車関連など県内の約20社の中小企業と協力した。東京モーターショーでは一般の人や自動車関連業界の人、海外の人たちもブースに来て興味を示してくれた。今後は実用化に向け、さらなる機能の充実と生産計画を立案していきたい。

自動車電動カー.JPG

         安全を重視した高齢者向け電動カー

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