総合ニュース  2013年05月28日 19:55

■文理 学生企画の授業開講 教わる側主体、学びの質向上

 文理学部の8人の学生が中心となって企画・立案した授業「これから『日本の将来』の話をしよう」が4月から開講した。教わる側が主体となり、学びの質を高めようという「学生FD(FacultyDevelopment)活動」の一環で、学生が主体となって授業を立ち上げたのは全国初。FDとは本来、教員の指導水準を高める取り組みを指すが、学生主体の教育改善の動きである「学生FD活動」への関心は全国的に高まっており、同学部の学生の挑戦が注目されている。

 本学が全学的にFD活動に取り組み始めたのは2008年だが、文理学部では1999年に学部内にFD委員会を設置。他大学の教職員らを招いて講演会を開くなど、教育改善に力を注いできた。2011年10月には「FD活動の父」と言われる立命館大の木野茂教授を招き講演会を開催。この時「学生FD」という言葉を初めて耳にし「自分たちも」と動き始めたのが、今宮加奈未さん(哲4)と安田結城さん(同3)だった。
 当時、文理学部FD委員会の副委員長だった古田智久教授の助言を受け、2人は「学生FDチーム」を創設。昨年夏には学部から「日本大学文理学部学生FDワーキンググループ」として認可され、現在は8人で活動中だ。
 今宮さんらは昨年、約50大学が集う全国学生FDサミットに2度参加した。大学ごとに特色があるとは分かっていたが「キャンパス美化」や「学食のメニュー増加」などまでをFD活動とする大学もあった。前川貴恵さん(中国語中国文化3)は「活動の幅が拡散し過ぎるのはマイナス」と振り返る。今宮さんらは「学生主体で学びの質を高める」という理念に忠実に「文理学部らしさ」を求めることに決めた。
 文理学部には、もともと教員や学生が企画・立案して授業を開設できる制度があった。同グループはこの制度を利用。学生が授業を作る場合に必要とされる50人以上の署名と授業計画書を昨年10月に学部に提出、今年度からの開講が承認された。前期15回の講義で、全ての学部生が受講できる。現在、社会人聴講生や留学生など約20人が参加している。授業は5人1組となり、約1時間のディスカッションで出された意見を全体で共有する形で進めている。論題は参加学生に募り、これまで「大学の春、秋入学制」「企業の外国人労働者雇用」について学んだ。
 今宮さんは「今しかできないFD活動を通じて、学生であることを実感している」と話す。安田さんは「学生数日本一の利点を生かし、他に類を見ない活動にしたい」と語った。8月に立命館大で行われる全国サミットの場で成果を報告する予定だ。

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