総合ニュース  2012年10月23日 15:20

■理工・航空研 人力飛行機メーベ28 来月下旬、霞ケ浦に歴史刻む

 理工学部の航空研究会(丹下達道代表=航空宇宙工4)が来月下旬、茨城県の霞ケ浦で周回飛行世界記録更新に挑む。従来の記録は1987年に米マサチューセッツ工科大が樹立した58・66キロ。成功すれば、日本初の人力飛行機開発など、この分野で常にパイオニアであり続けてきた同学部の歴史に新たなページが刻まれる。

 理工学部航空研究会は2010年9月、民放テレビ局主催の「鳥人間コンテスト2011」出場を目指し人力飛行機「メーベ28」の製作に着手したが、書類審査で落選。しかし、部員を指導する安部建一専任講師は機体の「完成度の高さ」を惜しみ、まだ国内での公式記録が認定されていない周回飛行への挑戦を提案した。
 これまで、04年、05年、10年と直線飛行の世界記録に3度挑戦したが、いずれも失敗。周回飛行記録への挑戦は今回が初となる。同学部船橋校舎から比較的近く、気象データから1年で最も風が穏やかとされる秋の霞ケ浦で、1周25キロの三角形のコースを2周強以上飛行することを目指す。飛行日は10月28日を予定している。
 メーベ28は全長8・4メートル、主翼長33メートル、総重量34キログラム。主翼の後縁部分にスタイロフォームとカーボンを用いて空気抵抗を減らす工夫を凝らした。機体旋回の際に左右の傾きを制御するために取り付ける補助翼は、軽量化のため割愛した。このため、人力飛行機の“エンジン”であるパイロットの技量が成功の鍵を握っている。旋回する際に機体に負荷をかけないよう高度を保つ必要があり、強靭(きょうじん)な脚力も必要となる。今回、この重責を担うのが代表の丹下達道さん。丹下さんは、体力測定で一般成人男性の2倍近い脚力があることなどから抜てきされた。強風の日に飛行し、かじを切るタイミングを計るなど最後の仕上げに余念がない。
 現在、メーベを滑走させる臨時滑走路も船橋校舎で製作中だ。より速く飛び立てるように滑走レールにテフロンテープを張るなど、摩擦を減らすための試行錯誤が続いている。
 安部専任講師が航空研の顧問に就任したのは1996年。2005年には静岡県の駿河湾で直線飛行の日本記録(49・172キロ)を樹立した。10年にも富山湾で記録更新に挑んだが、日本記録一歩手前の48・420キロで不時着水した。メーベ28で周回飛行記録更新を目指す一方、2年後には直線飛行の世界記録(115・110キロ)超えを目指し新しい機体の製作も指導している。


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       船橋校舎で試験飛行を行うメーベ28と航空研のメンバー

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