学術ニュース  2012年06月29日 17:07

■工 汚染土処理システムが完成 放射能除去の効率化を期待

 工学部の平山和雄教授(生命応用化学)と不動産・金融の持ち株会社であるEMCOMホールディングスが共同開発した「放射能汚染土壌の迅速除染処理システム」がこのほど完成。

 福島第一原子力発電所の事故で放射能に汚染された土壌の除染を効率化できると期待されている。
 放射能に汚染された土は粘土質と砂れきから成る。セシウムを吸収しやすいのは粘土質で、放射能を帯びた粘土だけを取り除けば、保管すべき土の量は極めて少なくなる。
 平山教授らが開発した除染システムはまず、装置に入れた汚染土に空気と水から成る高圧ジェットを吹きかけて、砂れきと粘土に分離。さらにこれを遠心分離装置と振動ふるいにかけ、砂れきと粘土を含んだ泥水に分ける。この泥水から、特殊なろ過装置や凝集沈降剤を用いてセシウムなどを含む粘土のみを取り出す。水は再び高圧ジェット噴射に利用する。
 平山教授らはことし5月、同学部のグラウンドの土で実験した。まず、1キログラム当たり5000ベクレルの放射能が測定された土の粘土質を分離。その後、砂れきと水の放射能を分析したところ、砂れきの放射能は約90%減り、水の放射能も1キログラムあたり1ベクレル以下になったことが確認された。汚染土の処理速度は1時間で15立方メートルだった。
 平山教授は「分離後の砂れきの放射能を100%低減させることを目指す」と話している。

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