学術ニュース  2010年09月22日 19:38

■LEBRAの新X線研究 軟組織を鮮明に撮影

 本学量子科学研究所の電子線利用研究施設(LEBRA)はこのほど、従来の方法では鮮明に撮影することが難しかった内臓や関節などの軟組織をくっきりと撮影できるⅩ線撮影法を開発した。

 波長が均一にそろったX線を対象に射照し、物質を通るときに生じる波長のずれを撮影する位相コントラストイメージング法と呼ばれる方法だが、LEBRAでは、この方法にパラメトリックⅩ線(PXR)という特殊なX線を利用することで鮮明な撮影を可能にした。
 LEBRAは既に、マウスの腎臓の内部構造をはっきりと撮影することにも成功しており、1985年にPXRの存在が確認されて以来、PXRを利用した軟組織の撮影実験において世界で唯一の成功例となっている。
 PXRを発生させる装置は全長15メートルほどだが、今後は小型化を目指す。実現すればがんの早期発見や高精度診断、放射線治療などがより簡易に行えるようになる。
 この成果は、9月14日から17日に長崎大で行われた応用物理学会学術講演会で発表された。
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新X線によって撮影されたマウスの腎臓標本(左)。従来の方法で撮影された画像(右)に比べて、細部まで鮮明に映る

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