校友・付属校ニュース  2010年04月27日 12:29

■選抜高校野球 打の本領を発揮 日大三に大きな拍手 延長12回、痛恨の5失点

 第82回選抜高校野球で日大三高は優勝こそ逃したものの、1972年以来の準優勝。70年代初頭に「春の日大三」と呼ばれたころを思わせるけれん味のない強打で5試合を戦い抜いた選手たちに、アルプススタンドからは惜しみない拍手が送られた。(文=福地亮昌、写真=池谷円)
(1面に関連記事)

 好投手島袋洋奨(3)を擁した興南高(沖縄)との決勝戦二回裏、日大三の応援席が大きく盛り上がった。低めの変化球を見送り四球と敵失で無死満塁の好機。日大三の関係者でほぼ埋め尽くされた一塁アルプススタンドの熱気は最高潮に達した。2死満塁と変わった場面で、島袋の一塁けん制悪送球の間に走者2人が生還、2点を先制した。三回には3番平岩拓路(3)がチーム初安打となる本塁打で加点。しかし五回に1点を返され、六回には2死満塁から適時打を浴びるなど4失点し逆転を許した。
 六回裏、静まり返っていた一塁アルプスに再び活気を取り戻したのは途中出場の主将大塚和貴(3)の一発だった。大塚の背番号は本来正捕手がつける「2」。秋の公式戦ではマスクをかぶったが、右肩の故障で今大会は全試合ベンチスタートとなった。決勝までの出番もわずか1打席。決勝も四回に代打からの出場となった。「なんとか塁に出たい」。捕らえた打球は浜風に乗り右中間スタンドに。1点差。さらに今大会初スタメンの1番小林亮治(3)がスクイズを決め5-5の同点に追いついた。その後は両チームとも攻めあぐね延長戦に突入した。
 十二回表に興南が走者を二塁に進めると、日大三は遊撃の吉沢翔吾(3)を中継ぎとしてマウンドに送ったが、連続四球の後に適時打を浴びるなど5失点。その裏4番横尾俊建(2)が打席に入った。横尾は中学時代に全国優勝を経験している。高校でも全国優勝するため日大三に進学、高校での全国制覇も手の届くところまで来ていたが、十二回表に自らの本塁悪送球で興南に決勝点を献上。その裏、逆転の突破口を開こうと右中間を破る二塁打を放ったが後続が倒れ5-10で敗れた。
 試合終了後に一塁アルプスに向かって整列するナインにOBらから「また夏に帰って来いよ」などと声援が飛んだ。涙で目を赤くする女子マネジャーたちとは対照的に、選手はさわやかな表情で頭を下げた。選抜に選出されるかどうかも分からなかった東京ベスト4から甲子園の決勝まで進んだという満足感が漂った。
 優勝にこそ届かなかったが38年ぶりに手にした準優勝。小倉全由監督は「選手はよく12回を戦ってくれた。延長戦を勝たせてやれなかったのは監督の責任。興南とは夏の甲子園の舞台でもう一度試合をしたい」と雪辱を誓った。

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 12回裏に右中間を破る二塁打を放つ横尾

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