総合ニュース  2009年08月07日 21:28

■生物資源科 食品を3次元分析 都専任講師に国際展最高賞

 生物資源科学部の都甲洙専任講師(生体材料学)が世界で初めて考案した「食品を3次元で観測する方法」が江東区の東京ビッグサイトで行われた2009国際食品工業展で最高賞のFOOMA AP賞グランプリを獲得した。

 都専任講師の研究テーマは「食品を支える内部構造・気泡・水分分布の3次元計測」。食品を調理・加工する際「食材の混合」「水分分布の変化」「気泡の取り込み」が行われ、これらは良質な食品を製造する上で最も重要な要因だといわれる。だが、顕微鏡による内部観察では、ある切断面のみしか見ることができず、水分や気泡、タンパク質などの成分が立体である食品の中でどのように分布しているかは測定できなかった。
 同専任講師は食品の適切な調理・加工のプロセスを解明するために、食品などを3次元で計測する装置「極低温マイクロスライサスペクトルイメージングシステム(CMSIS)」を開発。CMSISを利用することにより、食品内部の3次元計測を可能にした。これにより、良質な食品の調理・加工方法の解明が進み、味の向上が見込めるようになった。
 CMSISによる計測方法は、食材を1マイクロミリで連続して切断し、その断面を赤外線カメラで撮影。撮影したデータをパソコンで3次元構築する。また、食材を凍結する過程で食品内部の温度や細胞が変化する様子を3次元計測することも可能。
 食品だけでなく人工臓器や精子、卵子の凍結など医療技術にも応用できるという。
 国際食品工業展は食品製造のプロセスに関する機械などを展示するアジア最大級の展示会で、今年は6月9日から12日まで開催され民間企業約630社が参加、約10万人が来場した。賞は国内外の民間企業や来場者の投票で選ばれた。
 
都専任講師の話 民間を含めた幅広い人が自分の研究を認めてくれたのがうれしい。今後とも研究を通じて、食品分野に貢献していきたい。

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