総合ニュース  2009年07月17日 11:37

■医 坪川名誉教授にスピーゲルワイス賞 運動野刺激療法広める 脳卒中患者などの痛み軽減

 本学の坪川孝志名誉教授(脳神経外科学)が5月25日にカナダ・トロントで行われた世界定位機能神経外科学会で、機能神経外科の分野で最も権威があるとされるスピーゲル・ワイス賞を受賞した。

 坪川名誉教授は脳の「運動野」と呼ばれる部位に電流で刺激を与えることで、脳卒中患者などの痛みや手足を切断した人が切断後もなお感じる痛みを和らげる「大脳皮質運動野刺激療法」を開発したことで知られる。1993年に論文を発表して以来、この治療法を世界に広めた功績が評価された。
 片山容一医学部長(脳神経外科学)、山本隆充教授(応用システム研究科学)らも共同研究者としてこの研究に名を連ねている。
 坪川名誉教授の論文が発表される以前は、運動野は人体の随意運動をつかさどるだけの場所という認識が強かった。同名誉教授は、手を振るなどの運動が患者の痛みを和らげることもあるという事実に着目し、運動野の刺激を試みたところ痛みを抑えられることを発見した。
 具体的な治療方法は、脳の硬膜の上に直径5ミリの薄い電極を置き、胸に縦6センチ、横4センチ、厚さ1センチの刺激装置を埋め込み、痛みを感じたときに、患者が手元のスイッチを操作し、25ヘルツの電流を約30分間1から4ボルトの強さで流すというもの。
 世界定位機能神経外科学会は77年以降4年ごとに1回開催されており、これまでに14人がスピーゲル・ワイス賞を受賞。坪川名誉教授は日本人としては3人目の受賞となった。
 同名誉教授は授賞式で「この研究を共に開発してくれた片山医学部長、山本教授らや、世界各国でこの治療法の研究を進めてくれた人にあらためて感謝したい」と喜びを語った。

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黒川賞と優秀賞を受賞した院生たち

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