写真ニュース  2009年01月27日 16:02

■第85回箱根駅伝 総合7位 シード権確保 2区ダニエルが驚異の20人抜き

 第85回東京箱根間往復大学駅伝競走が1月2、3日、東京・大手町―神奈川・芦ノ湖間往復の10区間、全217・9キロで行われ、本学は11時間18分14秒で総合7位(往復路とも8位)だった。前年優勝の駒大や、おととしの覇者順大など有力校がシード圏外に敗れる“戦国”模様のレースで、本学は往路2
区のダニエル・ギタウ(国際関係3=ケニア・ガル高)が20人抜きの新記録を樹立し、復路のアンカー吉田和矢(法3=福島・田村高)が7―10位集団から抜け出し7位に入るなど見せ場を作り、13年連続でシード権を確保した。優勝は東洋大だった。文=池谷 円

10区吉田終盤の激走光る

 レース直前に足をけがしながら出場した往路1区堂本尚寛(文理1=長野・佐久長聖高)は、区間22位にとどまりほろ苦い箱根デビューとなった。しかし2区ダニエルは驚異的なハイペースで飛ばし順位を2位まで押し上げた。
 3区谷口恭悠(商3=兵庫・報徳学園高)は「集団の中で守りの走りになってしまった」と反省の区間16位。3位でたすきを受け取った4区の岡村悠平(文理1=山口・西京高)も大学駅伝初出場のプレッシャーから区間18位にとどまり、順位は10位まで後退した。3年連続で「山上り」の5区を任された阿部豊
幸(同4=岩手・一関学院高)が21キロ地点までに2人を抜き去り区間11位。トップ東洋大と5分34秒差の8位で往路を終えた。
 復路は、当日のエントリー変更で6、8、9区の3人を入れ替えた。6区は堀込隆ヘッドコーチが「この1年間で一番成長した」と認める池谷健太郎(法2=千葉・富里高)が区間9位と無難にまとめ、9位でたすきを渡した。しかし、大会前から体調を崩していた7区の丸林祐樹(経済3=大阪・清風高)は区間13
位で順位を一つ落とし、8区の井上陽介(生物資源科3=北海道・釧路湖稜高)も緊張から思い通りの走りができず区間15位だった。
 10位でたすきを受け取った主将の笹谷拓磨(法4=宮城・東北高)は、区間10位に終わり、順位を上げることができなかったが、10区でアンカーの吉田が7―10位集団のだんご状態の位置から終盤で3人をかわす激走を見せ総合7位でゴールした。

自ら記録を塗り替え

 ○…ゴール直後、取材陣に囲まれたダニエルの笑顔がはじけた。昨年、同じ2区(鶴見|戸塚間23・2キロ)で自ら樹立した15人抜きを上回る20人抜きの新記録を達成。区間新こそライバルでもある山梨学院大のメクボ・モグス(4)に譲ったが、本学のエースとして往路最大の見せ場をつくった。
 本学は1区堂本のまさかの失速で23チーム中22位と大きく出遅れた。ただ、トップとのタイム差は1分46秒。快速のダニエルにとって挽回(ばんかい)できない遅れではない。新たなごぼう抜きの記録樹立にうってつけの舞台が整った。ダニエルは「少しでも上位でつなごう」と貪欲(どんよく)に前を目指した

 実はレース前、コーチ陣は前半を抑え気味で走るよう指示していたという。しかし、ダニエルは強気に飛ばし、先を行くランナーを次々と抜き去る。ハイライトは18キロ地点で訪れた。中央学院大の木原真佐人(4)をかわし2位に浮上。しかし、木原も終盤の上り坂でダニエルを抜き返す。後退するダニエル。さす
がに限界かと思われたが、中継地点手前で再び木原の背後に忍び寄ると一気にスパートをかけ再び抜き去った。木原にはもうダニエルを追う余力はなかった。
 レース後、ダニエルはいったん後退した場面を「再度抜き返し相手にダメージを与える」作戦だったことを明かした。スピードに裏打ちされたしたたかな駆け引きで20人抜きの大記録を打ち立てた。


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3区戸塚中継地点直前でダニエル(左)は中央学院大の木原を抜き去る(写真=岡安 儀明)


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ゴールし安堵(あんど)の表情を見せる吉田(写真=中村 駿太)


堀越ヘッドコーチ1年目で手応え
課題は勝負強さ

 ○…「この1年、選手がよくついてきてくれた」。昨年4月から駅伝のヘッドコーチに就任した堀込隆氏(写真)が1年を振り返りまず口にしたのは選手へのねぎらいの言葉だった。
 箱根駅伝の通算出場回数80回。名門として知られる本学駅伝チームだが、1974年の第50回大会以降優勝はない。昨年の第84回大会ではシード権ぎりぎりの9位に甘んじた。“名門復活”。それが堀込ヘッドコーチに課せられた使命だった。
 同コーチはチーム全体での練習を重視する従来の方針を見直し、選手の自主性を生かした方法を取り入れた。夏合宿では各自が基礎練習を選択し、その後全体練習を行った。主将の笹谷は「一人一人のレベルに合わせた練習がチームの成長につながった」と話す。その成果は昨年10月の出雲駅伝での優勝で実証された。11月に行われた全日本大学駅伝では6位に入り、前回大会で失ったシード権を取り戻した。
 箱根では、選手の体調不良などで本来の力を発揮できなかったが、4位の大東文化大とは26秒差と手応えをつかんだ。優勝争いに食い込む基礎は出来上がりつつある。就任2年目の課題に「突破力や勝負強さの欠如をどう克服するか」を挙げた。


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