総合ニュース  2008年12月31日 20:01

■学術研究戦略プロジェクト 指定研究決まる 「光・量子技術の極限追求」

 本学学術研究戦略プロジェクトの一環である戦略推進事業(ユニバース型)の指定研究に、理工学部・大月穣准教授(超分子化学)が代表を務める「ナノ物質を基盤とする光・量子技術の極限追求」が選ばれた。期間は最長5年、研究費は年間1億2000万円。理工学部のほか文理、医、生物資源科、薬学部なども参画、本学が一丸となって支援する。研究は2009年4月に着手する。

 選ばれた研究は、物質の基本である原子の配列を自在に制御して、望みの性質を持つ材料を開発したり、ナノサイズ(10億分の1メートル)の穴を開けるといった極微の加工技術を「情報」「エネルギー」「医療」の3分野で活用するというもの。
 「情報」の分野では、より多くの情報を高速で記録できる技術などの開発を目指す。ディスクの表面にある磁石を小さくすれば、より多くの情報を記録でき、光を当てるだけで磁石の向きを変える技術を応用すれば高速で記録できるようになる。また量子暗号システムによる安全な通信方法も開発する。
 「エネルギー」の分野では、次世代の太陽電池として期待される色素増感太陽電池の実用化などを目指す。色素増感太陽電池は発電コストが低いのが特徴だが、発電効率向上が課題。色素の電子がエネルギーに変わるときに発光してしまうのが発電ロスの原因となっている。光を閉じ込める性質を持つ「フォトニック結晶」というナノ構造を電極に組み込むことで、効率的な発電を目指す。
 「医療」の分野では、がん治療の新薬開発などを行う。遺伝子を認識し、直接作用する人工分子を作成する。人工分子にがん遺伝子を認識する機能を持たせれば、がん遺伝子の発現を抑えることができる。また人工分子に赤く発光する性質を持たせれば、体外からがん遺伝子の場所が分かり早期発見が可能になる。
 同事業は、本学の総合力を結集した本学を象徴するプロジェクトと位置付けられている。これまでの、単に研究費を配分するだけの共同研究とは異なり、研究を通して「躍動する日本大学」の姿を発信することが重視されているため、全学部を挙げた事業とされた。
 大月准教授の話 学部間の研究によって、日大発のインパクトある研究成果を社会に発信しようと思う。

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