スポーツニュース  2008年10月03日 20:13

■陸上 ダニエル五千、一万メートルを初制覇 宿敵に打ち勝ち2冠 十種の池田は3連覇逃す 

 陸上の第77回日本学生対校選手権(インカレ)が9月12日から14日まで東京・国立競技場などで行われ、男子五千、一万メートルの2種目でダニエル・ギタウ(国際関係3=ケニア・ガル高)が初優勝した。

 女子千五百メートルではアン・キンゴリ(同)が初優勝。男子十種競技の3連覇が懸かっていた池田大介(文理4=大阪・太成学院大高)は2位に終わった。
 1日目に行われた男子一万メートルで、ダニエルは昨年の優勝者メクボ・モグス(山梨学院大4)を破り28分03秒96でインカレを初めて制した。さらに3日目の同五千メートルでも2位モグスに約10秒差の13分32秒88で初優勝した。五千メートル、一万メートルとも、ダニエルは序盤からハイペースで進むモグスの直後を追走。いずれも残り400メートルでラストスパートを仕掛けモグスをかわすレース巧者ぶりを見せた。
 女子千五百メートルでアンは自己ベストの4分19秒26で初優勝した。アンは予選で転倒に巻き込まれ腰を強打。一時はレース出場も危ぶまれたが、決勝ではけがの影響を見せない走りで、2位以下を引き離した。
 男子十種競技の池田は優勝した右代啓祐(国士舘大4)と163点差の7175点だった。
 このほか、男子八百メートルでは糸川航太(経済4=千葉・東金商高)が1分53秒69で3位。男子走り幅跳びでは西航司(商1=愛知・名古屋大谷高)が、女子走り幅跳びでは稲生麻由(文理4=和歌山北高)がそれぞれ3位に入賞した。

粘り増した走り 
○…五千、一万メートルとも、驚異的なラストスパートだった。モグスを残り1周で振り切りゴールしたとき、ダニエルは高々と腕を上げ、喜びを表した。最強のライバルをとうとう打ち破った。「勝ててうれしい。コーチのおかげです」。勝利の裏には、小川聡前監督に代わって就任した堀込隆ヘッドコーチらコーチ陣の戦略があった。
 今年のインカレは北京五輪開催の影響で、例年より3カ月遅らせて9月に行われた。インカレよりも10月からの駅伝シーズンを重視した各大学は、直前まで走り込みを行った。本学も例外ではなく、インカレ2日前まで菅平や山中湖などで合宿を敢行。しかし、堀込ヘッドコーチは、ダニエルの練習をほかの部員より数日早く切り上げ、インカレに向けた調整をさせた。
 本番は両レースとも、大方の予想通りモグスがハイペースで引っ張る展開となったが、今年の合宿でスタミナに自信をつけたダニエルは冷静だった。「モグスにラストスパートはない。ここで離されなければ勝てる」。残り1周まで相手に大きなリードは許さなかった。モグスは何とかダニエルを離そうと必死にもがくが、余力を残したダニエルとの勝負は、すでに決していた。
 「本人は『もっと練習したい』と言ったが、この試合に照準を合わせる意味を納得してくれた。最後はその差が出たのかもしれない」。試合後、堀込コーチは勝因を冷静に分析した。その上で「中盤のモグスのスピードによく付いていってくれた」と、走りに粘りを増したダニエルの成長を褒めた。
 インカレ2冠という偉業にもにもかかわらず、二人は「本当の勝負は駅伝」と、気を抜かない。「最強留学生」モグスを破った新コーチとエース、ダニエルのコンビが駅伝シーズンを面白くしてくれるはずだ。

陸上 ダニエル.JPG
男子五千メートルでモグスを抜き去るダニエル(右)

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