総合ニュース  2008年05月31日 13:02

■理工 「日大衛星」初の宇宙へ ついに打ち上げ成功

 理工学部の中村義隆教授(弾性力学)・宮崎康行教授(宇宙機設計)研究室が開発した小型人工衛星「SEEDS」の2号機を搭載したロケットが日本時間4月28日午後零時53分、インド南部の宇宙センターから打ち上げられた。本学の人工衛星が宇宙空間を巡るのは初めてで、来年の創立120周年に花を添えた。SEEDSは、同研究室が公募した約1500人分のメッセージも乗せ、周回軌道から明りょうなシグナルを発し続けている。

SEEDS.JPG
打ち上げ前、現地での最終調整の模様

 今回の打ち上げロケットにはSEEDSのほか東京工業大学の「CUTE-1・7+APDⅡ」など10機の人工衛星が搭載された。日本の大学が作った人工衛星を載せたロケットの打ち上げとしては、2006年9月の北海道工業大学の「HITーSAT」に続く4番目。
 SEEDSは打ち上げから18分45秒後、高度約630キロメートルでロケットから切り離され、太陽同期軌道に乗った。28日午後6時52分に初めて日本上空を通過したときは地平線近くを通ったため、同学部船橋校舎付近の建物が障害となり本学地上局でSEEDSからのモールス信号を受信できなかった。しかし2回目に日本を通過した同日午後8時30分には同校舎のほぼ真上を通過したため、モールス信号の受信に成功した。
 SEEDSは06年7月にロシア宇宙庁のロケットに搭載され打ち上げられる予定だったが、ロケットが墜落し失敗。今回打ち上げられたのは、前回予備機として作られていたものにソフトウエアの修正などを加えた2号機。
 この間、プロジェクトマネジャーの荒木友太さん(理工学研究科博士前期課程2)らは「一般の方にもっと宇宙を身近に感じてもらおう」とメッセージを公募。06年11月の募集終了までに届いた約1500人分約800通のメッセージをマイクロフィルム化し衛星内部に載せた。中には将来の夢を書いた小学生や亡夫への思いをつづった女性もいたという。
 SEEDSは、学生に衛星開発の一連のプロセスを体験させる「キューブサットプロジェクト」の一環として開発された。キューブサットとは一辺10センチ、重量1キロ程度の小型人工衛星のことをいう。SEEDSは宇宙の温度などを観測し、その情報をモールス信号などにして地上局に送る。

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