校友・付属校ニュース  2008年03月28日 16:20

■芥川賞に川上さん 2度目の挑戦で受賞 性と意識のずれ、葛藤描く

 川上未映子さん(31)=(1996年通信教育部入学)=の小説「乳と卵」が第138回芥川賞に選ばれた。選考委員の間で賛否両論を呼び、2004年に同賞を最年少で受賞した綿矢りささんや、金原ひとみさんに続く話題を呼んでいる。

 「乳と卵」は、東京で一人暮らしをする“わたし”と、豊胸手術を受けるために上京してきた姉の巻子、その娘で初潮への不安を持つ小学生の緑子の3日間の物語。それぞれが女として抱える性の悩みと葛藤(かっとう)を描いた。大阪弁交じりの冗舌な文体で、一文一文が長い。同作は昨年の文芸誌「文学界」12月号に掲載。今年2月に単行本化され、第1回池田晶子記念「わたくし、つまりNobody賞」を受賞した。
 川上さんは、総合誌「文芸春秋」3月号のインタビューで「?私?のメタフィジックス」など哲学に関する本を多数発表している本学文理学部の永井均教授(倫理学)の著書に影響を受けたことを明らかにし「永井教授の聴講生になりたい」とも語り、本学への復学の可能性も示唆した。
 川上さんは、02年に歌手としてデビュー。05年に芸術総合誌「ユリイカ」で詩を発表したのを機に作家活動を開始。昨年5月、今春の再出発を前に出版された文芸誌「早稲田文学0号」に掲載された「わたくし率イン歯ー、または世界」が第137回芥川賞候補になった。同作は昨年7月に単行本化、9月に第1回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞した。

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