学術ニュース  2007年12月21日 16:26

■法 地財めぐり論議 棚橋教授が基調講演 地財研開設シンポジウム

 法学部の国際知的財産研究所開設を記念したシンポジウム「知的財産(知財)の今日的話題~仮想と現実~」が11月29日、同学部図書館7階のマルチメディア教室で行われ、各分野の専門家が日本における知財権問題の現状と問題点について論議を交わした。
 

 同研究所長の山岡永知教授(外国法?英米?)が司会を務め、本学総合科学研究所の棚橋祐治教授(不正競争防止法特殊講義)が「知財権法をめぐる現代的課題」と題し基調講演。元同学部教授で現在金沢工業大学大学院の浜田治雄教授、経済ジャーナリストの岸宣仁氏、米国NTTデータ・アグリネットの西村孝社長らが講演した。
 基調講演で棚橋教授は、グローバル化が進む現代社会では知財権の確立が急務であるとした上で、日本国内では知財基本法などの制定に促される形で、法律、行政、司法、民間など各方面で知財にかかわる制度が整備されつつあると説明。「日本は国際社会に対応できる新しい知財制度を構築しつつある」と結論付けた。
 浜田教授はメタバース社会と呼ばれるインターネット上の仮想空間について解説。将来、法的拘束力のない仮想空間内で無許可の宣伝行為や特許権の侵害などが起き、知財権が侵される危険性に警鐘を鳴らした。
 岸氏は、勢い付く中国経済に負けないよう「日本はIT(情報技術)とナノテクノロジーを効率良く機能させ、この方面での知財権を確立することが重要」と論じた。
 西村氏は指紋などの生体情報を認識し識別するバイオメトリックスを利用したプライバシー保護技術の発達について語り、プライバシーと匿名性の相互関係を論じた。
 2007年4月に開設された同研究所は「技術」「経営」「知財」の三位一体の研究を目標に掲げ、最先端技術と知財を求める現代社会に対応できる学生の育成を目指している。
 シンポジウムに参加した安田和史さん(大学院法学研究科博士前期課程2)は「知財の保障には法律と技術の融合が必要だと分かった。研究に生かしたい」と話した。

 棚橋教授の話 学生には幅広い知識を吸収し、国際性豊かな人材になってもらいたい。


知財.JPG
基調講演する棚橋教授

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