総合ニュース  2007年11月30日 17:36

■法 新聞学科創立60周年記念シンポ開催 メディア倫理のあり方議論

 クリスチャンズ教授はIT技術などの発展に伴い市民の倫理は機械的な制度に支配され、社会的秩序が乱れ始めたと断言。本来、正しい倫理のもとメディアが確立されるべきだが、報道機関が特権的な「メディア倫理」を振り回し、間違った倫理が確立されていると指摘。これが信頼性を欠く要因であり、信頼性を回復するには「真実性、人間の尊厳、非暴力」を重んじる一般的な道徳を再度、学ぶ必要があると提言した。

 大阪大学大学院高等司法研究科の鈴木秀美教授はメディアは法律や政府の介入によって制限される存在であってはならないと主張。メディア・オンブズマンと呼ばれるメディアの監査機関を担う関西テレビの活性化委員会の意義などについて講演した。
 法学部新聞学科の塚本晴二朗教授(ジャーナリズム倫理・法制)は、信頼性を回復するにはジャーナリズム倫理研究の再検討が必要であり、普遍性を持った新しい倫理規範の構築が望ましいと講演した。
 第2部では大井教授を司会にクリスチャンズ教授、鈴木教授、朝日新聞社ジャーナリスト学校長の村松泰雄氏、テレビ朝日コメンテーターの川村晃司氏、塚本教授の5人がディスカッションを行った。現場メディアの立場をとった村松氏と川村氏は、速報性を重んじる日本の報道機関が厳密に一般的な道徳を順守するのは難しいと話した。一方、クリスチャンズ教授はあくまで道徳を重視すべきと主張。双方の主張の隔たりが浮き彫りになった。
 クリスチャンズ教授は本紙を通じて「人間の本質である道徳を身に付けてから、メディアについて学んでほしい」と学生にメッセージを送った。

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クリスチャンズ教授(中央)を招き、メディア倫理を議論した

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