連載・コーナー  2007年07月18日 16:20

■時間(トキ)の人 石井洋子さん

 本学大学院国際関係研究科で、最高齢の76歳で博士号を取得した。歳を重ね、勉学の意欲は強まるばかり。論文を本にして出版するという次の目標に向け、ひた走る。
 

 子どもの自立で時間に余裕ができ、大学で文学を学ぼうと思い立ったのが19年前。本学通信教育部に入学、5年間学んだ。1999年に本学通信制大学院へ進み、博士前期課程を修了。2004年からは国際関係学部の博士後期課程の研究生として三島キャンパスに通った。
 通信制大学院で米国のノーベル賞作家ウィリアム・フォークナーを研究するうちに、故郷・静岡の大井川を舞台にした作品を数多く発表している作家の小川国夫さんがフォークナーの影響を受けていることを知った。これまで両作家を比較研究した論文はなく、後期課程論文のテーマに決めた。
 研究のため、小川さんの講演会に頻繁に足を運んだ。講演内容をテープに録音して一言一句書き留めたり、時には講演会場の講師控室まで訪ねて直接話を聞いた。
 何度も足を運ぶうちに、小川さんを「囲む会」にも参加するようになり、小川さんから励ましを受けるほど親しくなった。そうなると研究が進むにつれて熱が入り、時間を忘れて取り組むことも少なくなかった。博士号授与の知らせを聞いたときは「自分の好きなことを研究していただけなのに。博士号をいただけるとは思わなかった」と驚いた。
 次の目標は、論文を本にして出版することだという。「生きているうちに形に残るものをつくりたい。本として出版するにはまだ分量は少ないが、誰でも読めるように書きたい」。新たな目標へ意欲は増すばかりだ。(森)

時間の人2.JPG

1931年3月7日、群馬県生まれ。2007年大学院国際関係研究科にて博士号取得。76歳。趣味は読書とガーデニング。

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