スポーツニュース , 写真ニュース  2007年02月03日 16:44

■箱根駅伝 残り1㌔で東海大かわし 15年ぶり2位

 第83回東京箱根間往復大学駅伝競走は1月2、3日、東京・大手町~神奈川・芦ノ湖間往復コース10区間、全217・9キロで行われ、本学は11時間11分42秒で15年ぶりの総合2位となった。優勝は順大。往路は3区のダニエル・ギタウ(通称ダニエル、国際関係1=ケニア・ガル高)と4区の中原知大(文理1=山口・西京高)が、それぞれ区間2位の力走で5位。復路では6区の末吉翔(商4=大阪・清風高)が区間賞、10区の阿久津尚二(文理3=栃木・佐野日大高)が区間2位と健闘した。小川聡駅伝監督は「駅伝らしい駅伝ができた」と語った。  文=川崎 健太郎

 例年、だんご状態で終わる往路1区は、東海大の佐藤悠基(2)が区間新記録で2位に4分以上の大差をつける波乱の幕開け。本学は1区松藤大輔(商3=千葉・市立船橋高)がトップと4分31秒差の6位。2区の福井誠(同4=同)は残り3キロで足がつるアクシデントに襲われ、区間8位に終わったが、3区のダニエルが4人抜きを達成し、4区の中原も順位を一つ上げた。山上りの5区では阿部豊幸(文理2=岩手・一関学院高)が、順大の今井正人(4)ら3人にかわされたものの、往路を制した順大と3分53秒差の5位に踏みとどまり、総合優勝へ望みをつないだ。
 当日エントリー変更で6、8、10区の3人を入れ替えた復路。4年連続で6区を走る末吉が区間賞を獲得し、順位を二つ上げた。続く7区秀島隼人(商4=埼玉栄高)と8区の笹谷拓磨(法2=宮城・東北高)がそれぞれ区間3位と活躍。3人でトップとのタイム差を1分40秒縮めた。9区の土橋啓太主将(文理4=福岡・大牟田高)のタイムは伸びなかったが、アンカー阿久津が区間2位の快走で東海大をゴール手前で抜き去った。


IMG_2020.JPG
往路 2区福井(右)から3区ダニエルへ


dani-naka.JPG
往路の平塚中継所で区間2位のダニエル〈左)から中原にたすきが渡る


IMG_2165.JPG
復路の戸塚中継所。笹谷(右)から土橋に


IMG_2254.JPG
東海大を抜き去り、2位でゴール阿久津

「不屈の精神」見せた
 ○…あくまで泥臭く、最後まであきらめず―。本学の駅伝スタイルの神髄「不屈の精神」を、アンカーの阿久津が身をもって示した。33年ぶりの優勝こそ逃したが、選手たちは底力を発揮し15年ぶりの総合2位をもぎ取った。
 今季の本学駅伝チームは「日本一の襷(たすき)を!!」をスローガンに掲げ、4年生を中心に練習してきた。特に土橋は、主将として阿久津ら下級生を引っ張り、自ら模範を示した。例年よりミーティングを多くし、自分の考えをはっきりと伝えるようにした。直前のミーティングでは「最後は気持ち。絶対にあきらめるな」と、部員の士気を鼓舞した。
 実は12月の後半、土橋と福井は体調を崩していた。レース直前の合宿にも参加できず、2人の走りは、好調時の切れを欠いた。9区で区間8位に終わった土橋は「体力が持つかどうか不安になり、消極的な走りになってしまった。自分の調整不足が原因」と悔しさをにじませた。9区終了時点で1位の順大とは4分4秒差。逆転優勝の可能性はほぼ消えていた。
 それでも阿久津は、鶴見中継所でじりじりする思いで先輩を待っていた。中継所へ駆け込んできた土橋の表情は苦しそうにゆがんでいた。「あんなにつらそうな土橋さんを見たことがない」。土橋は、阿久津に「頼んだぞ」と言ったような気がするが、阿久津にはなぜかそのときの記憶がない。ただ「後半つらくなっても、絶対にあきらめない」と自分に言い聞かせながらたすきを受け取った。
 2位の東海大アンカー吉田憲正(2)との差は44秒。阿久津は6キロ地点で37秒、13・5キロ地点で28秒と着実に差を縮め、残り5キロで吉田をとらえた。スパートをかけ、吉田をかわしたのは残り1キロの地点。土橋の「頼んだぞ」という気持ちが、阿久津に最後の爆発力を与えた。小川監督は「優勝はしたかった。しかし、選手はよくたすきをつないでくれた。この結果は下の代につながる」とチームをたたえた。
 この春、主力だった4年生がチームを去る。一方で、東海大や駒大などの有力校は、力のある下級生の多くが主力となる。来季も厳しい戦いが続くことが予想される。阿久津は「今回の経験を忘れず、3年生の自分たちが後輩を引っ張っていく」と力強く決意を口にした。


関連記事
職人・末吉 ~区間賞の裏で~
http://www.nu-press.net/archives/article000391.html

校友会 箱根駅伝を支援
http://www.nu-press.net/archives/article000376.html

トラックバック・著作権・リンクについて
トラックバックURL

この記事のトラックバックURL:

このサイト内における全ての文章・画像・図表等の著作権は日本大学新聞社に帰属します
Copyright (C) NIHON UNIV. PRESS All Rights Reserved.