総合ニュース  2006年12月19日 21:04

■国際関係 北朝鮮問題でシンポ 6カ国の研究者15人が参加

 国際関係学部は11月20日と21日の両日、国際シンポジウム「北朝鮮と北東アジアの平和と安定」を同学部15号館1512多目的教室で行った。学生や一般の聴講者延べ994人が来場した。同学部の教員のほか、米国やロシア、中国、韓国などの研究者が、北朝鮮問題の解決の道を探った。

 シンポジウムには、ロシアのプーチン大統領のブレーンでもあるモスクワ国立国際関係大学のユーリー・フョードロフ教授や、オーストラリアのハワード首相のブレーンも務めるオーストラリア国立大学戦略防衛問題研究所のブレンダン・テイラー上級研究員を含め、日本、米国、ロシア、オーストラリア、中国、韓国の研究者15人が参加した。参加者は英語で発言し、同時通訳された。
 同学部からは国際関係研究所長の安井昭教授(証券市場論)と総合司会の武田節男教授(国際政治学)をはじめ、吉本隆昭教授(国際関係論)、黒川祐次教授(同)、鄭勛燮専任講師(同)が報告者として参加。討論者として小代有希子教授(国際交流論)が加わった。
 初日は「北朝鮮の核、ミサイル問題」と「体制、その他の問題」について、各研究者が成果を発表、討論した。2日目にはパネルディスカッションを行い、前日の報告者8人が意見を要約して発表、聴講者の質問に答えた。
 フョードロフ教授は、北朝鮮の現体制が近隣諸国や自国民に与える脅威に対して国際社会が対処手段を持っていないことを「21世紀最大の課題」と述べた。その上で「核自体が危ないのではない。誰が持つかが重要。今は具体的な解決策がないが、この問題を平和的に解決するには日本、米国、中国、韓国、ロシアが同じ方向に足並みをそろえることが必要で、各国が現在の北朝鮮の体制に責任を持つべきだ」と語った。
 またテイラー上級研究員は、6カ国協議によって各国間の理解は深まったが、欧米人には背景にある歴史が理解し難いと指摘。「北東アジアから相互理解を深める必要があり、違いを乗り越えて問題解決につなげるべきだ」と主張した。さらに、北朝鮮問題の短中期的な解決は無理だとした上で「一番怖いのは金正日を孤立させることだ。孤立させることで無謀な行為にでる可能性がある」と述べた。

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