学術ニュース  2006年08月03日 21:09

■薬 筋萎縮症治療に光明 たんぱく質の解毒作用に着目

 薬学部の小野真一助教授(臨床医学ユニット)らのグループは、重金属の解毒作用などで知られるたんぱく質「メタロチオネイン」に、難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)の進行を抑制する可能性があることを動物実験で突き止めた。治療に応用できれば患者には光明となる。
 同助教授の指導で大学院生の徳田栄一さんらが、ALSが発症するように遺伝子操作されたマウスの体内でメタロチオネインの活性化を促す実験を行ったところ、脊髄(せきずい)での細胞自滅の過剰な進行が止まった。メタロチオネインの働きを強めることで、細胞自滅の進行と抑制のバランスが調整されたとみられる。
 ALSは脊髄や脳で神経細胞が死滅することで発症し、全身の筋肉の委縮と筋力低下をきたす。進行すると体の自由がきかなくなり、死に至る。
 原因として、金属の中毒やグルタミン酸の毒性などが疑われている。そこで小野助教授らは、もともと人間の体内に存在し、必須元素の維持や重金属の解毒、抗酸化など、毒物などの制御作用物質として働くことが知られていたメタロチオネインに着目した。

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