学術ニュース  2006年08月03日 19:50

■理工 ゴム球免震システム開発

理工学部の石丸辰治教授(振動工学・耐震工学)らは本学発のベンチャー企業「i2S2」を含めた6社との共同研究で、地震に対する建物の揺れを緩和する「ゴム球免震システム」を開発した。このシステムは、狭い敷地が多い日本の土地事情を考え、提案された

鋼板と木板を組み合わせた厚さ56ミリの合板の間に、直径70ミリのシリコーンゴム球を数個挟んだものをワンセットとし、建物の大きさに応じたセット数を建物とその基礎部分の間に配置する。ゴム球を6個装備したもので、縦560ミリ横495ミリの大きさになる。木造2階建て延べ床面積約150平方メートル程度の一戸建てで約20セットの使用が目安。地震時にはこのゴム球が転動して振動を減衰させる。さらに、揺れによって移動した家を元の位置に戻す復元力バネ、横揺れを低減させる慣性質量付減衰コマも併置する。
 従来の免震システムでは、地震時の建物の振動幅を20センチから40センチ程度までしか抑えられず、住宅が密集し、各家屋が極端に密接している場所では活用が難しかった。今回のシステムでは地震動の衝撃力を4分の1から5分の1に低減したまま、振動幅の抑制目標値を約10センチから15センチに設定。5月25日に同学部船橋校舎の環境・防災都市共同研究センターで実施した実験では阪神大震災の震度7相当の地震動に対して、この目標を達成した。
 また、同システムは導入コストを大幅に削減した。既存のシステムでは木造2階建て延べ床面積150平方メートル程度の一戸建ての場合、平均400万円から500万円掛かるが、同システムは約250万円程度で導入できることを確認している。
 今後は免震材料としての建築部材認定を取得し、シリコーンゴム球の製品検査を経て、広く普及させることを目指す。

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