スポーツニュース  2005年07月22日 15:50

■北京は任せろ! 期待の6選手夏に世界戦

 2008年の北京五輪に向けて、激しい世代交代の争いが既に始まっている。6月以降の世界戦に本学から多くの選手が出場、結果を出した。さらに7月21日にカナダ・モントリオールで開かれる世界水泳には本学から7人の選手が派遣される。その中から新たなJAPANを背負う選手たち6人を紹介する。

 レスリング・高塚 紀行

 銅では納得できない 
 
 ○…全日本選抜から中2週間での挑戦となった。過酷な日程だったが「全日本選抜は体調もいい感じだった。そのままの気持ちで今回もいける」と気合を入れた。目標は「金メダル獲得、最低でも銅メダル獲得」。

 山場と位置付けた3回戦に勝ったが、気持ちが緩んだところで詰めの甘さが出た準決勝の敗退。銅メダルという最低ラインの目標は達成したが「負けた準決勝の相手はそんなに自分と差があった訳じゃない。銅メダルじゃ、やっぱり納得できない」とふがいなさに落ち込んだ。しかし、今回手応えを十分に感じ、世界大会において「次は勝てる」という自信につながった。

 8月にはユニバーシアードがあり、また世界への挑戦となる。「銅メダルの借りを返すためにも優勝したい」という思いを胸に、最終目標である“五輪”へ突き進むスタートを切った。
 
 
 射撃・古野本 真希
 
 現実味を帯びてきた
 
 ○…全日本選手権で2冠を達成し、今年から日本代表の大舞台を経験したものの、古野本にとって海外は経験不足を突き付けられる場であった。ドイツ・W杯ミュンヘン大会では会場の床が、他の選手が歩いたり物を落とすだけで揺れてしまう。そのたびに何度も銃を構え直さなければならなかった。1点もマイナスできない状況の中で、どれだけ集中して撃てるのか、大きなプレッシャーとなった。

 エア・ライフル競技では「練習通りの射撃ができれば上位入賞はできる」と感じた。しかしライフル3姿勢競技では同大会で565点の63位。また、遠征生活が2週間続いた6月16日のイタリア・W杯ミラノ大会では疲れが出て同競技で54位だった。「3姿勢では世界レベルを考えたらまだまだ精神も技術も下の方」と壁を感じた。

 ホープとして周囲の期待も大きくなった。北京五輪に向けコンディションを整え、日本代表としてW杯や世界戦で優勝し五輪出場枠を獲得しなければならない。「現実味を帯びてきた」と確実に、北京五輪への道を歩んでいる。


 競泳・森田 智己

 早く世界で戦いたい
 
 ○…身長169センチの小さなトップスイマー森田智己(経済3・セントラル=宮城・東北高)は、昨年アテネ五輪で男子百メートル背泳ぎと四百メートルメドレーリレーで二つの銅メダルを獲得した。現在、長水路と短水路で背泳ぎ全種目の日本記録を保持している。

 今年の日本選手権では「早く世界で戦いたい」とモチベーションに苦しみ、気持ちだけが先走った。予選では集中しきれず、逆に入れ込みすぎた百メートル決勝では4連覇したものの肩を痛める無理な泳ぎだった。だが「肩をかばったおかげで、逆に感覚のよい泳ぎができた」という五十メートル背泳ぎで日本記録を更新。

 驚異の反応速度で飛び出すロケットスタートと、トレーニングの成果である後半の加速を武器に、アテネ五輪百メートル背泳ぎで1位とコンマ3秒差の3位に入賞した。20歳で伸び盛り。7月のカナダ・世界選手権では「百メートル、二百メートル両方でメダルを狙う」。自然と彼への期待はさらに高まる。


 シンクロ・原田 早穂・鈴木 絵美子
 新生ニッポンを見て
  
 〇…アテネ五輪で2大会連続の銀メダルを獲得したシンクロチームから、エース立花美哉と武田美保ら含め5人が代表を引退し世代交代した。新生日本チームは6月のローマオープンで強敵のスペインを抑え初陣を飾ると、日本水連の金子正子シンクロ委員長は「やればできるという自信が付いた」と収穫を話す。

 新しくチームリーダーを引き継いだ鈴木はソロ、デュエット、チーム、フリールーティンコンビネーションの計4種目すべてに出場。原田もソロを除く3種目でチームを引っ張る。「ベストな演技をしたい」という原田に「自分たちの代でメダルが取れなかったとはしたくない」と話す鈴木。

 これまで日本が世界選手権と五輪で金メダルを獲得したのは2001年福岡世界選手権で得た立花・武田ペアのデュエットのみ。7月4日の公開練習時点では田中ウルヴェ京さん(1989年文理卒)が言うように「まだまだ調整は必要」だが、数日後に迫った世界選手権で「新生ニッポンを見てください」(鈴木)。


 重量挙げ・大城 隆三

 視線は再び世界戦に
 
 ○…今年4月の日本学生選抜選手権62キロ級で優勝し、自身初の、そして最後となる世界学生選手権に意気込んでいた。ベスト記録が表彰台圏内に入っていたからだ。

 しかし、その思いと裏腹に大会1カ月前から練習にかける時間はなかった。本格的な練習ができたのは大会1週間前。「積み上げた練習を信じるしかなかった」と少ない時間の中で基本的な練習に専念した。

 競技当日、勢いにのるためにも大事なスナッチ1本目を失敗してしまう。「緊張で手が震えた。でも、気持ちで負けたくなかった」と気持ちを切り替え、2本目を成功し、3本目で3位に入る113キロを持ち上げた。クリーン&ジャークでも138キロを記録し、トータル5位に入賞した。

 今回の結果に「うまく調整できた」と満足げに話すも「失敗があったからまだまだ」と気を引き締めた。目標は「インカレ団体優勝。個人ではまた世界で戦いたい」と視線を再び世界に向けた。

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